アーティストとして生きることとは

島袋道浩

先日、京都造形大学で行われたトークイベント「GA TALK 010「アーティストとして生きることとは」」に参加してきました。

トークゲストは美術家の島袋道浩さん。1990 年代初頭より世界中の 多くの場所を旅しながら、そこに生きる人々の生活や文化、コミュニケーションの あり方に関するパフォーマンスやインスタレーション作品などを制作している方で、国内外の展覧会にも多数参加されています。

いろいろな人を巻き込みながら作品を制作する過程も、出来上がったものを見ている行為も、作品の一部なんだなぁと感じるようなエピソードを聞かせていただきました。具体的に言うと、「サルのための展覧会」とか、「片方の眉毛を剃って旅する」とか、「街の真ん中に巨大な石を置く」とか、聞いただけではなにそれ(笑)と思ってしまうのですが、制作背景やプロセス聞くと、不思議と一貫性があるのです。

最近では石巻で行われたREBORN ART FESTIVALで作品を発表されています。写真はその時のもので、美しい海岸で、「倒れているものを起こす」という作品。

島袋さんは「芸術は自分や人を解放してくれるもの、自由にしてくれるもの」と言います。お話を聞いていると、なんとなく根本的なところで「人間性の回復」を目的としてるのかなと思いました。

どこにも属さずに、誰からも、何からも自由で、純粋に人間性の回復、人々が自由になることを目的に作品を作るということがアーティストとしての島袋さんの生き方なのかなと。

大半の人は生きるために働いているわけですが、「自由になるために生きている」もしくは「ただ生きている」ということを大肯定している感じというか、それでいいんだよと言ってくれているようなそんな印象を受けました。なかなか的確に文章で表現できなくてもどかしいですが(笑)

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